Planet Laika(プラネットライカ , 1999):Japanese video games
writer & director:木村央志(Nakaji Kimura)
Planet Laika:https://www.youtube.com/playlist?list=PLYnPhfZ3IEC0gVoIAvFp_S1veJosDqw1C
【火星(Mars)】:災いの星、闘いの象徴、まやかしの惑星。主を失ったこの惑星には、現在、地球からの流刑者や密航者などが住んで居る。
[火星人]:人類(地球人)から人間の顔を手に入れた火星人はほどなく滅亡した。
[顔の契約]:はるか昔に、人類(地球)と火星人との間で結ばれた契約。顔の持たない火星人に人間の顔を与えることで、平和と友好が約束された。それ以来、人類は犬の顔になった。
[妙な噂]:顔の形の怪物が出現したという噂、世界の破滅に関する噂。これらの噂が出始めたのは、火星調査のために派遣された先遣隊のリーダーである「ガリル大佐」が、消息を絶ってからの事。
ライカたち調査隊は、元先遣隊である「メディスンマン」との接触によって、火星に「黒い騎士」が現れた事が噂の原因である事を知る。
[黒い騎士と審判の日]:世界に死をもたらし、破滅に導く「黒い騎士」が火星に現れ、悪を吸い集めている。黒い騎士が完全な悪になった時、世界は終わる。「審判の日」の到来は、火星の宿命であるという。
[イーブルマインド]:心の悪を育てる力。火星が地球からの植民によって荒んで以降、星に巣食い始めた「邪気」。地表には紫の霧状になって現れる。「メディスンマン(元先遣隊)」たちによれば、イーブルマインドとは星自体が持つ悪意、「星の邪気」であるという。
邪なエネルギーであるイーブルマインドに憑かれた者は、あらぬ妄想に囚われてしまうという。よほどの強い意志の持ち主でない限り、邪気に精神は侵されてしまう。
妄想や幻覚の内容には、イーブルマインドにとり憑かれた者の意識の深層(無意識)が反映している。イーブルマインドは、意識的無意識的に抑圧している部分(認めたくない部分、気付いていない面)へ直接作用する為、「心の悪を育てる力」だとも解釈されている。
[記憶の谷]:「悪人ではない者(己の中の「悪」を自覚していない者、或いは否定する者)」たちが、イーブルマインドの見せる妄想のままに彷徨い辿り着く場所(火星に来た者が迷い込む場所)。谷に踏み入る者は、失った記憶を見るというが、偽りの記憶であるかも知れないという。
自らの意思で谷に踏み入る際は、あらゆるものが見えても心を動かされてはならない。谷で見えるものは所詮、実在しないまやかしである。
[三種の悪人]:火星に存在する三種の悪人。
1)欲悪:ビジュアル系。見栄っ張りで虚栄心の塊で、見かけに拘る性質。整形屋で「人間の顔」を手に入れようとする者はその代表格。
2)知悪:サイコ系。自分たちが誰よりも優れていると思い込み、人をあざける。マウンテンたち、サイコハウスに集う者はその代表格。
3)力悪:アニマル系。気に入らないことがあるとすぐに暴力を振るうタイプ。酒場(「ナイトプラネット」)に屯(たむろ)する者たちはその代表格。
[人格変容]:イーブルマインドの影響なのか、火星には慢性的に悪が蔓延っているため、悪に接触する度に人格変容が起こる。
[鏡]:火星では鏡を覗くことはタブーとなっている。鏡に己の姿を映す事で、より深い悪を宿すと云われている。
[ガリル大佐]:10年前、火星の地球化計画の再開で、火星の調査のために送られた「先遣隊」のリーダー。「神は死んだ、光の私」という、謎のメッセージを最後に消息を絶つ。火星にはびこる妙な噂もそれ以降の事。ホワイトイーグルはガリルを「最後のピース」と呼んでいる。
[ザ・フェイス(The FACE)]:火星人が、人間の顔を忘れぬように残したという、シドニアエリアの人面岩。火星調査隊のロケットは着陸時にザ・フェイス上空で不思議な光に包まれ、本来の着陸目標(シドニアエリアのザ・フェイス付近)から遠ざけられる羽目になった。
【コロニー】:恐らく、火星で唯一の街で、人類が住んで居る場所。火星人滅亡後、罪人が送られる流刑地として利用されていた火星。ヨセミテ台地の上にあるこの街は、元流刑地であることに因(ちな)んで、「プリズン4」と呼ばれている。
コロニー及びその周辺には酸素が供給されており、宇宙服の酸素ボンベ無しに歩くことが出来る。酸素を提供する者は、酸素の無い火星において、当然、絶大な権力を有することになる。酸素屋のヘロデは、コロニーの管理者である。彼ら酸素屋が火星の「ルール」であり、「日常」や「現実」を作っている。
しかし、火星地球化計画の調査隊リーダーのガリル大佐失踪後に広まる「妙な噂」以降、つまり、街の住人たちがイーブルマインドと感応して悪を発し、頻繁に人格変容が起き、妄想や幻覚を見るようになって以降、火星の権力構造に変化が起こり始めた。
[主な勢力]:イーブルマインドに加え、「妙な噂」が広まって以降、酸素屋の独裁状態だったコロニーに、地殻変動が起こり始めていた。
1)酸素屋:代表者はヘロデ。鉱山で「酸素石」を発見して以来、常にコロニーの最高権力者であり続けていた存在。酸素の無い火星(コロニー)にとって、最も必要なライフラインである酸素は、酸素石鉱脈の所有者であり採掘権を持つ「酸素屋」が独占している。
ライフラインを握る酸素屋はコロニーの管理人であり、法である。故に、火星の「地球化計画」による地球からの介入を最も嫌う。
火星の異変以降、ある特別な石を集めている。その目的は不明だが、火星調査隊のライカが酸素屋へ訪れた際も、代表者のヘロデと面会する条件として、「赤い石」を持ってくるよう命令した。
(主な構成員)
1. ヘロデ:酸素屋の主であり、コロニーの管理人。彼は常時睡魔に襲われている。
2. イーストとウェスト:アニマル系。酸素屋の用心棒。それぞれ、東と西からやって来て、コロニーに居着いた。
3. リトル:サイコ系。酸素屋のスタッフ。火星調査隊のライカたちの動きを警戒し、「イーブルマインド」や「黒い騎士」の話を迷信であると否定する。コロニーに「酸素石」がある限り、何も問題無いことを強調し、部外者が火星に介入してくることを嫌がる。
2)サイコハウス:「金星からの電波(力)」の存在を信じる者たちが集う。彼らも「スペーサー」と同じく、「目玉」を見ることが出来るという。
サイコたちはある実験のため、頭の中へ流れてくる金星からの電波を「スペースアンプ」という装置に集めているという。彼らは飽くまでも、「金星からの力」を科学的に分析し、理解しようとしている。
(主な構成員)
1. マウンテン:ビジュアル系。心から金星人を信じているマウンテンは、金星人を信じないメディスンマンたちを警戒し、彼らの住むロッジを見張っている。ライカを金星からの「新しい使者」と呼び、ロッジへ入るための暗証番号を教えてくれた。
2. クロウ
3. ヤング:ビジュアル系。記憶の谷へ降りて行く者たちが、ロボットのような話し方をするのを指して、マウンテンが言っていた奇跡(「ロックバースの奇跡」)が起きたと歓喜する。
3)メディスンマン:火星の地球化計画の為に、10年前に火星へ派遣された元調査隊。メディスンマンたちは、コロニーから少し離れた「ロッジ」と呼ばれる場所に住んでいる。
超能力を操ると云われている彼らは、金星人を信奉する「サイコ」とは対立関係にあるという。
(主な構成員)
1. ホワイトイーグル:メディスンマンの長老。火星に現れた「黒い騎士」や「審判の日」の到来についてライカたちに語る。
彼は「地球化計画」について反対している。人が心の隅にはびこらせる悪(邪な心。如何に否定しようが必ず存在している)が、火星のイーブルマインドと感応してしまうため。
また、完全な善や悪は存在せず、善悪が互いに補い合い、バランスを取っていると考えている。火星においては、善人を名乗る者(彼らの内面には、「抑圧された負(悪)の部分」が必ず眠る)こそ警戒すべきだという。
2. ノーブルロック:あらゆる悪に厳しく、邪な気を宿し、イーブルマインドに憑かれる事を警戒している。
【火星調査隊】:地球化計画を再開する為に送られた調査隊。調査隊の4名(ライカ、エイプリル、タトラー船長、ヌーン)は、火星ロケット「フェニックス号」に乗り込み、火星へと向かう。
[任務]:計画の障害となっている、火星にはびこる妙な噂の真相を突き止めること(噂の出所を探り、火星は平和で友好的であることを証明すること)。今回の任務の指揮を執るのは、オクトーバー司令官。
[地球化計画]:火星を地球と同じような環境に変えて、人が住めるようにする計画。
[オクトーバー司令官]:火星調査隊の指揮を執る。ライカを調査隊に推薦した。無線テレビを使って、火星調査に役立つ情報や地球の様子をライカたちに伝える。
【火星ロケット「フェニックス号」のクルー】:調査隊のクルー。
[ライカ]:宇宙航空連盟の飛行士。新米の無線技士。彼を調査隊に推薦したのは、オクトーバー司令官。宇宙飛行歴は今回を含め2度目。前回は人工衛星の修理(その時にエイプリルと出会う)。
(ライカの中の3つの人格):鏡に姿を映し、それに触れることにより現れる。ただし、悪に接触し、心に悪が溜まっていなければ、人格変容は起きない。
1)ヨランダ
2)スペーサー:サイコ系。赤い家の扉(サイコハウスの者たちが云う「火星人の扉」)の前にある「目玉」の存在を確認し、その声を聞くことが出来る。
3)アーネスト:アニマル系。岩を砕き、中に隠された「宝」を手に入れる事が出来る。
(イーブルマインドの影響):子供の頃の記憶。記憶には、嫌がらせをするウラジミール(義父)とセルゲイ(義兄)、優しい母が出てくる。
[エイプリル]:唯一の女性クルー。宇宙地質学助手。ライカとは、前の任務にて面識がある。火星の土に含まれている成分が人に幻覚をもたらすと考えていたオクトーバー司令官から、火星の土のサンプル回収のため、火星調査隊に参加するよう依頼される。ライカが調査隊の任務に就いたことを知り、その任務を引き受けた。
火星に現れ、悪を吸い集める「黒い騎士」や、メディスンマンたちが語る「審判の日」の話を容易に理解し受け入れるのは、子供の頃に読んだ本に出てくる「黙示録の話」が影響している(彼女の母親は世界の終わりより、日常の心配事で頭がいっぱいだった)。
(イーブルマインドの影響):子供の頃のクリスマスの記憶。決してクリスマスプレゼントの箱を開けてはならないと、何者かに言われる。エイプリルの幻覚は、「忘却の海」を一望できる崖に現れた扉の先にある(ライカはエイプリルに招かれ、彼女の幻覚を見た)。
[タトラー船長]:フェニックス号の船長。
(イーブルマインドの影響):船長が士官学校時代に知り合った、クロエという名の少女の記憶。彼にとってクロエは妹のような存在だったが、事故に遭い、既に亡くなっている。
[ヌーン]:フェニックス号の機関士。古参クルー。
(イーブルマインドの影響):子供の頃の記憶。獄死した母の目に怯えている。
【火星の住人】:地球からの流刑者の成れの果てや密航者たち。火星の住人はみな悪を秘めていて、話しかける事によって彼らの悪に染まっていく。心に悪が溜まっていく。
[マダム・アガタ]:ビジュアル系。エイプリルに頼まれ、タトラー船長とヌーンの居場所を捜していた。
Thank you for watching.